見直してみよう!医療費控除の対象になるのは?

2020年02月12日(水)
確定申告に向けて、一年分の医療費の領収書を見直しされている方も多いかと思います。医療費の領収書といっても、なかには「医療費控除の取れないもの」・「医療費控除が取れないと思っていたけれど、実は取れるもの」など多くの決まりがあります。
今回は特に医療費の大部分を占めることになる「入院」で多い事例をいくつか紹介させていただきます。また、ご家族で介護を受けている方がいる場合、医療費控除の扱いになるかならないか迷う支出もあるのではないでしょうか。この点についても検討してみたいと思います。



医療費控除の対象となる?対象とならない?【入院編】

・入院患者の食事代
→○ 対象となる。
入院費用の一部なので通常かかる分は認められます。

・入院のための身の回り品の購入代
→× 対象とならない。
入院する為に必要なものですが、医師から診療を受けるために必要なものではないので、対象になりません。

・生命保険、高額医療費などの補てん金の支給を受けた時
→△ 一部対象となる。
支払った医療費から、補てん金(入金費給付金・出産育児一時金・高額医療費等)を差引いた金額が医療費控除の対象になります。

・入院、通院のための交通費
→△ 対象となるものとならないものがある。
対象となるもの:
・バス、電車代
・バス、電車では病院へ行くことができないなど、やむを得ない場合のタクシー代
・患者の年齢や症状から1人で通院させることが危険な場合の付添い人分の交通費(子供に付き添う母親の交通費など)
対象とならないもの:
・マイカー通院のガソリン代
・里帰り出産のための交通費


医療費控除の対象となる?対象とならない?【介護編】

・施設利用料
→△ 一部対象となる。
指定介護老人福祉施設・介護老人保健施設など、施設を利用している場合、介護サービス利用料の自己負担分で医療費控除の対象になる部分があります。
※控除の対象になる部分は、「うち医療費控除対象額」等の表示を利用料明細書などで確認し、領収印の付いたものを保管して下さい。
※自己負担分が医療費控除の対象になりますが、高額療養費がある場合は、医療費の補てんとなりますので、差し引き後の金額で医療費控除の金額を計算します。

・紙おむつ代
→△ 条件付きで対象となる。
紙おむつを使用している場合、①疾病等により寝たきりな状態が6カ月以上続いている&②かかりつけの医師による証明書の発行があれば、医療費控除の対象となります。まずは、かかりつけの医師にご相談下さい。
医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要な場合があります。

・福祉用具貸与
→× 対象とならない
福祉用具(電動ベッドや車椅子など)は日常生活上又は機能訓練のために必要なものです。しかし治療上必要なもので、医師の指示により購入したものであっても、医師の診療等を受けるために直接必要なものでなければ、医療費控除の対象にはなりません。


医療費控除のポイントは……

医療費控除として使用できるかわからない場合も、「領収書の保管を心がける」ということがポイントとなります。交通費等に関しても、もらえる領収書は全て保管をしておきましょう。また、補てん金を受けた分の領収書に、その受けた補てん金の金額を書いておいたり、印をつけておくと後で計算しやすくなります。


文:金子 知広(株式会社オーレンス総合経営)
監修:栗田 浩(税理士法人オーレンス税務事務所 税理士)