その処理正しいですか?確定申告の誤りやすい事例6選

2020年02月05日(水)
今回は確定申告に向けて、経費の取扱いや控除の可否における“誤りやすい事例”をご紹介します。「これで合っているのかな?」と思っていることがある方は、答えがみつかるかもしれません!理由も含めて確認して、正しい処理を行いましょう。




Q1. 畑で収穫した農産物を家族で食べたり、親戚に送ったりしました。その分は収入の計算から除いてもいいですか?
 
A1. 収入金額として計算します。
→棚卸資産等を家事のために消費又は贈与した場合には、通常の販売価額で収入金額に計上しますが、仕入価額で記帳している場合には「仕入価額」か「通常の販売価額の70%」のいずれか多い金額をその年の収入金額とすることになっています。
なお、農業の場合には、商品を仕入れて販売する事業ではありませんので「通常の販売価額の70%」で収入金額に計上します。
家族で食べる自家消費した分や、親戚や知人に贈答した分などは「家事消費分」と呼ばれ、その分についても税法上では収穫した時点で所得が発生したことになり、農業所得として申告が必要となります。


Q2.従業員はいませんが、専従者のために支払った飲食代や保険料などを福利厚生費として必要経費に算入してもいいですか?

A2. できません。
→福利厚生費は、「従業員の慰安、保健、療養などのために支払った費用」及び「事業主が負担することとなっている健康保険、雇用保険などの保険料」です。したがってそれ以外の者(事業主又は事業専従者など)に対して支出した費用は必要経費には算入できません。


Q3, 長期総合保険、農協の建物共済などで積立部分のある損害保険料でも、全額必要経費で算入してもいいですか?

A3.資産と経費を分ける必要があります。
→損害保険料のうち、積立部分の保険料は資産計上し、積立部分以外の保険料のみが必要経費となります。


Q4. 母が介護保険で「要介護の認定」を受けました。障害者控除を適用できますか?

A4. 市町村等から「障害者」の認定を受けなければ、障害者控除の適用はできません。
所得税や住民税の障害者控除は、障害者手帳や療育手帳の交付を受けている人などが対象となります。65歳以上で要介護認定を受けた人で、市町村から障害者控除対象者として認定を受ければ、障害者控除が適用されます。


Q5. 将来農業の後継者となる長男が別の会社で働きながら家の農業も手伝っているため、青色事業専従者として給与を支払っています。他に職業があり専従できない状況ですが、青色事業専従者給与を必要経費として計算してもいいのですか?

A5. できません。
→青色事業専従者は「納税者と生計を一にする配偶者その他の親族で、その農業に専ら従事することが要件」とされています。そのため他に職業がある場合など、専ら従事しているとは言えない場合には専従者給与として必要経費に計算することはできません。


Q6.令和1年の途中から親が老人ホームに入居することになりました。同居していた頃は“同居老親等”として58万円の扶養控除を計算していましたが、今回の確定申告でも58万円の控除は可能ですか?

A6. できません。
→同居老親等に係る扶養控除の要件の「同居を常況としている」とは、「生計を一にする」とは異なり、施設等に入所させずに、在宅により世話をすることを指します。したがって、老人ホーム等に入所している場合は「同居を常況としている」とはいえないため、58万円の控除は利用できません。
なお、病気治療のため病院に入院している場合は、同居しているものとして取り扱うことができます。
また、「同居を常況としている」の判定はその年の12月31日現在の状況により判定します。


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いかがでしたしょうか?
Q&Aで確認したように、経費として計上することや控除の適用にはそれぞれ条件があります。「きっとこれで合っているはず」という曖昧な判断をせず、迷った際はぜひ「スグスク」の専門家へご相談ください!

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文:金子 知広(株式会社オーレンス総合経営)
監修:栗田 浩(税理士法人オーレンス税務事務所 税理士)