実はよく知らない!贈与税ってどんなときにかかるもの?

2018年12月27日(木)
贈与税とは個人から財産を受け取ったときにかかる税金で(法人からもらったときは所得税)、一人の人が1年間に受け取った財産の合計から、110万円(基礎控除額)を差し引いた残りの額に対して課税されます(※1)。そもそも贈与税は相続税の補完的な意味合いから生まれたものです。例えば、財産を生きているうちに妻や子供に与えてしまえば相続する財産は減り、当然相続税も減ってしまいます。そこで贈与税という税目が作られたのです。今回は贈与となるケース、贈与とならないケースについて説明します。
(※1)1月1日から12月31年までの一年間に父親から110万円、母親から110万円を貰った場合、合計220万円のうち110万円までが非課税となります。

【贈与となるケース】
①後継者になる予定の息子の住宅を父親が建てたとき
 お金を出したのは父親(または資金借入れの名義人が父親)で息子の住宅を建てる場合など、支払者と所有者が異なるケースは贈与になります。また、息子の資金だけでは足りない場合に資金を出し合うこともあるでしょう。負担割合と所有権登記割合を合わせれば贈与になりません。(共有名義にする場合は所有権登記の持分割合を明確にしましょう。)
②満期保険金を受け取ったとき
 受取人がその保険料を負担していなかった場合、贈与となります。詳しくは3分動画「満期共済金の受け取りと課税」をご覧ください。
③親名義の建物に子供が増築したとき
 民法上、増築部分も元の所有者の持ち物になるため、増築部分も親の所有物となります。親が子供に対価を支払わない場合は、子供から利益を受けたことになり、贈与となります。ただし、子供が支払った建築資金に相当する建物の持分を親から子供へ移転し共有名義とすれば贈与になりません。
④親族から金銭を借りたとき
 特殊関係にある人との金銭の貸借は、返済能力や返済状況から見て本当に「金銭の貸借である」と認められない場合、贈与と認定されます。万一、親族などから借り入れる場合は注意しましょう。契約書で編成期限や利息などを定め、実際に返済していることが必要です。

【贈与にならないケース】
①親の土地に子供が家を建てたとき
 無償で土地を貸し借りする場合、通常は地代や権利金などを支払わない「使用貸借」として、借地権の価額もゼロとして扱われるため、贈与となりません。
②離婚して財産をもらったとき
 慰謝料などの財産分与請求権に基づき給付を受けたものであるため、贈与になりません。ただし、分与財産が状況から見て多すぎる場合や離婚そのものが贈与税を免れるためのものである場合は贈与となります。
③親から仕送りしてもらったとき
 必要な都度親からもらう場合は、一般的には贈与となりません。ただし、例えば大学4年間分の生活費・教育費を一度にもらう場合、他の目的で使用したり貯金した場合は贈与として扱われます。

【こんなケースも要注意】
 例えば宝くじが当選して1千万円を受け取った場合。半分を配偶者に分けようと思い、贈与税がかからないように5年間に渡って100万円ずつ配偶者に口座に振り込むことを考えました。1年間に100万円の贈与であれば基礎控除の範囲内(110万円以下)のため贈与税は発生せず、申告も不要のはず……。
 しかし、この場合、「500万円の贈与を5年間に分けているに過ぎない(連年贈与)」と税務署が判断する場合があります。その場合は500万円に対して贈与税がかかってしまうのでご注意ください。

今回は贈与税がかかるパターン、かからないパターンについて見てきました。基礎控除を超えた大きな金額を受け取るとき、家を建てるときなどには一度ここに記載されたパターンを思い出してみて下さい。また、税金についてわからないことや不安な点はお近くの税理士に相談することをお勧めいたします。